ついに、こいつと対峙する時が来た。
10年放置されたハウスを支配する「主」だ。
鉄を歪ませる怪力
見よこの筋肉、この太さ。

パッションフルーツを支えるための鉄パイプを、強烈な力で締め上げ、歪ませている。そしてハウスを突き破り四方八方へとツルを伸ばす。

10年という歳月が、ただの植物を「怪物」に変えていた。
だが、お前らの弱点は知っている。
力任せに全てを引き剥がす必要はない。
根元付近に一撃くらわせ、あとは時を待てばいい。
迷わずチェーンソーを入れ、全てのツルと木に一撃を刻んだ。

あとは静かに、枯れるのを待つだけだ。
残された一本
これで終わりのつもりだった。
だが……
どうしても一本だけ、切らずに残してしまったツルがある。
その訳とは。

